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山口 康市; 町 末男; 武久 正昭
JAERI-M 5570, 27 Pages, 1974/02
エチレンの放射線重合法で得られるポリエチレン(タカセン)の一次構造と分子量分布について検討し、長鎖分岐の存在について知見を得た。数平均分子量Mnとテトラリン、130Cにおける極限粘度[]との関係は分別物と未分別物とで異なる。一方、タカセンの重合プロセスによる大きな差異は認められない。g-factorより求めたタカセンこの1分子当りの長鎖分岐点数は2~5個程度であり、重合プロセスによらず長鎖分岐が存在することが明らかとなった。分子量分布はタカセンの製造条件によりbimodalからunimodalに変化する。一方、分子量分布を各速度定数を用いて計算した結果、GPCによる実測値と若干偏位する。これは主としてポリマーへの連鎖移動反応に基づくものと考えられる。さらに、開発試験装置-PICWにより製造されるタカセン-PICWについて各重合条件と分子量分布を測定した結果、小規模回分式実験結果とほぼ一致することが明らかとなった。
山口 康市; 武久 正昭
JAERI-M 5524, 32 Pages, 1974/01
放射線重合ポリエチレン(タカセン)は比表面積の大きな徴粉末体で得られることが特徴であり、その粉体特性を市販粉末ポリエチレンと比較検討した。タカセンの粉体形状は重合プロセス、重合条件により異なり、媒体存在下での重合では脱溶媒の方法により8~20の微粉末体が得られる。炭化水素類に対する吸着は多分子層物理吸着であり比表面積の大きなものほど吸着量は多い。吸着熱は表面被覆率の増加と共に約6kcal/mol程度まで減少する。また非極性有材物に対しても大きな吸着能を示し、脱着性も良い。粉末成形体については見掛けの充填密変が小さく、剪断付着力は大きい。加圧焼結体の空孔はほとんどが0.1以下に分布していて市販品よりも著るしく小さい。また、タカセンは粉体では摩擦により強い帯電性を示すが固体では市版品と大きな相異は認められなかった。これは粉末の粒径と形状が粉体の帯電性に大きな役割は果しているためと考えられる。
中瀬 吉昭; 新井 英彦; 栗山 将
J.Macromol.Sci.,Part B, 10(1), p.41 - 58, 1974/01
放射線重合により得られたポリエチレン-タカセン-の特徴を知るために示差熱分析を行なった。重合したまま(as-polymerized)、熱処理をしたもの、あるいは硝酸処理をしたものをここでは取り上げた。タカセンは微結晶でありかつ不完全な結晶から成っており、それ以外に無定形部分がある。結晶部分、無定形部分においてポリマー分子は歪を受けており、これは分枝(短鎖、長鎖)の存在が原因するものと考えられる。したがってポリマー分子の熱運動も困難となる。ポリマー分子のうけた歪は、110C以上の熱処理で除くことができるが、120C以上の熱処理では部分融解が起り、新しいポリマー結晶が生成することがある。この新しい結晶は重合したままの試料中には存在しないものであり、歪を大きく受けたポリマー鎖を持つ試料で、熱処理中に生成するものと考えられる。